「粗大ゴミや不用品を処分したいけれど、危険な業者も多いと聞くから頼むのが不安」と思っている方は少なくないはずです。
数ある不用品回収業者の中から、優良業者を見付けられる方法がわかれば嬉しいですよね。
実は信頼できる業者には共通する特徴があり、それさえ押さえれば悪徳業者に引っかかる危険性は格段に低くなります。
当コラムでは、信頼できる業者の特徴7つと、悪徳業者を見極めるコツや万が一トラブルになった場合の対処法をお伝えします。
不用品や粗大ゴミを処分したい方、業者選びで失敗したくない方はぜひこのコラムを読んで参考にしてください。
優良な不用品回収業者の選び方!信頼できる業者の7つの特徴!
信頼できて、さらに自分に合った不用品回収業者を選ぶための方法は、優良業者の特徴に合致しているかを確認することです。
この章では、優良業者の特徴をご紹介します。
確認するポイントは全部で7つ、それぞれをわかりやすく解説します。
7つの確認ポイント
1:一般廃棄物収集運搬業許可を得ている、または許可を得た業者と提携している
2:ホームページで所在地や連絡先などの会社情報が確認できる
3:見積書が明確で、基本料金やオプション料金などがわかりやすい
4:実績や作業事例が紹介されている
5:口コミで良い評価が多く、悪い評価が少ない
6:スタッフの接客対応が良い
7:損害賠償保険に加入している
一般廃棄物収集運搬業許可を得ている、または許可を得た業者と提携している
家庭から不用品や粗大ゴミを回収するには「一般廃棄物収集運搬業許可」を得る必要があります。
この許可を得ていない業者の場合、廃棄物の処理が適正に行われているのかを自治体で確認することができません。
そのため、回収された品が不法投棄される恐れもあるのです。
また、中古品を買取する場合には「古物商許可」を取得していなくてはいけません。
安心して任せられるように、不用品回収は一般廃棄物収集運搬業許可、古物商許可を得ている業者に依頼しましょう。
一般廃棄物収集運搬業の許可業者は各自治体のホームページから確認することができます。
ホームページで所在地や連絡先などの会社情報が確認できる
所在地や連絡先などの会社情報を公開している業者は信頼性が高いです。
逆に、インターネットで会社名を検索しても所在地や電話番号などが出てこない業者は要注意です。
不法投棄などの廃棄物処理法違反を犯しながらも、捕まりにくくするために会社情報を非公開にしている可能性が考えられます。
また、設立年を確認することで、不用品回収事業に携わってきた年数がわかります。
新しい会社がダメというわけではありませんが、経験値が高いほどアクシデントにも強く、柔軟な対応が期待できます。
ある程度の年数を重ねている会社のほうが安心感があると言えるでしょう。
見積書が明確で、基本料金やオプション料金などがわかりやすい
依頼する前に、何にいくらかかり、合計でいくらになるのかを明示してくれる業者は信頼できます。
ホームページ上で、プラン料金、単品価格、オプション料金などが具体的に記載されているかをまずは確認してください。
不用品を見てもらい正確な見積書を出してもらうのが最善ですが、電話やメールで概算の見積もりを出してくれる業者もあります。
作業後に追加料金が発生する可能性や、キャンセル料は何日前からかかるのか、など費用に関する疑問は契約前に解消しましょう。
他社との相見積もりを避けようとする業者は候補から外すことを推奨します。
実績や作業事例が紹介されている
ホームページ上で実績が公開されていて、作業事例が写真や利用者の感想付きで載せられているものは非常に参考になります。
写真からはどんな品目をどれくらいの量回収したのか、利用者の感想からはスタッフ対応の良し悪しなどがある程度わかります。
作業時に気を付けた点や、イレギュラーな対応を行った事例など、スタッフ側からのコメントが載っていることもあります。
さらに、実際の所要時間、作業人数、回収費用が載っていれば、自分が依頼する際の目安にできます。
自分と近い依頼内容の作業事例を中心に、いくつか確認してみましょう。
口コミで良い評価が多く、悪い評価が少ない
ホームページに実際の利用者の声を載せているところもありますし、他にも口コミサイトで評価を確認することもできます。
ついつい星の数に目が行きがちですが、良い評価も悪い評価も内容を確認して業者選びの参考にしましょう。
評価内容を見れば、その業者の接客力や技術力、対応能力などが多少なりとも見えてきます。
加えて、高評価と低評価が2極化していないか、評価が高すぎないか、同日レビューが多くないか、などもチェックしてください。
これらが見られる場合は、やらせで高評価を得ている悪徳業者の可能性があるので注意しましょう。
スタッフの接客対応が良い
問い合わせを行った際や訪問見積もりの際には、スタッフの接客対応や身だしなみをよく見ておきましょう。
人柄が良く誠実な人は、お客様に寄り添ってわかりやすく説明してくれたり、要望に沿った提案をしてくれたりします。
反対に、こちらの質問に対して曖昧な回答をする、料金の説明があやふや、あるいは極端に安い金額を強調する、などは要注意です。
加えて、服装などの身だしなみにも人柄が現れるので注目してください。
お客様とお会いするにもかかわらず着崩したり清潔感のない服装をしたりする業者は、いい加減な対応をされる可能性があります。
損害賠償保険に加入している
通常、大型家具などの粗大ゴミを搬出する際には、壁や床などに傷をつけることがないよう養生などの対策がなされます。
しかし、どれだけ対策を行い、気を付けていても自宅を損傷してしまう可能性はゼロではありません。
そういった万が一の事態に備えて、損害賠償保険に加入している業者なら任せる側も安心です。
もちろん、保険に加入していない業者でも、万が一の場合には誠実に対応してくれるところもあるでしょう。
しかし反対に、言い逃れをされて賠償してもらえない可能性もあるので、あえて保険未加入の業者を選ぶ必要はないでしょう。
こんな業者は危険!無料回収は要注意!悪徳業者を見抜くコツ
悪徳業者に依頼してしまうと、法外な高額請求や貴重品の盗難、回収品の不法投棄、などの被害に遭う危険性があります。
そこで、この章では避けるべき悪徳業者の特徴5つと見抜くコツをご紹介します。
トラックで街中を巡回、空地で回収している
トラックで街中を巡回して不用品の即時無料回収を宣伝したり、空地で不用品を集めたりする業者は無許可である場合が多いです。
売却することができる金属部分や部品だけを取り外して、他は不法投棄されるなどの被害が相次いで報告されています。
会社名や連絡先も明かされておらず、翌日以降はどこかへ消えてしまうため、取り締まるのも困難なようです。
チラシやネット広告で「無料回収」を強調している
「無料回収」を強調してくる業者は疑ったほうが良いでしょう。
本来なら、不用品を処分するにも、出張回収するにも経費がかかるので、無料で回収していては事業が成り立たないはずです。
回収した品が再販できるものだった場合は別ですが、回収を依頼される不用品がすべて再販できるわけはありません。
無料と謳い、依頼された不用品をトラックへ積み込んでから、別の名目で高額な請求を行う悪徳業者も実際にいます。
突然訪問して不用品の回収を持ちかける
突然自宅にやってきて、不用品回収を持ちかける業者には気を付けましょう。
引越しの前後やお葬式後、年末、年度末といった不用品や遺品の処分を行うタイミングを見計らって現れる傾向があるようです。
丁度良いからと安易に頼んでしまうと、依頼した不用品だけでなく他のものも勝手に回収され高額な請求をされることもあります。
中には家の中まで押し入り、どさくさに紛れて価値ある品まで持っていかれることもあるので要注意です。
契約を急がせる
「今だけ無料」などと言って、契約を急がせる業者は信用しないほうが良いでしょう。
このような業者は契約後に、「無料なのは回収のみで運搬費用がかかる」などと言い高額請求をされることがあります。
また、キャンセルしようとしたらキャンセル料の支払いを求められるなど、悪質な手口が報告されています。
お得だからと慌てて契約するのではなく、一旦冷静になって判断できるように時間を置くことが大切です。
ホームページを見ても会社の住所や連絡先が不明
悪徳業者はトラブルが発生した際、すぐにでも逃げられるように、会社の所在地や連絡先を明かしません。
インターネットで会社名を検索してみて、ホームページ上に会社情報が記載されていない業者は依頼を見送ったほうが賢明です。
中には架空の連絡先を載せている悪徳業者もあるので、一度電話をしてみたり、記載された住所を調べてみると良いでしょう。
信頼できる業者を見極めるためには相見積もりを取るのが有効
たくさんある不用品回収業者の中から、信頼できる業者を選び出すためには複数社で相見積もりを取るのがおすすめです。
相見積もりをすることで、費用相場や業者ごとの特徴、接客対応の良し悪し、誠実さ、柔軟さなどがわかります。
相見積もりを嫌がる業者は問題外ですし、極端に相場よりも安い、あるいは高い見積もりを出す業者も要注意です。
見積もりの内訳が明記されているかどうか、といった点も信頼に値するかの判断材料になります。
また、業者によっては関連サービスとして引越しや遺品整理、ハウスクリーニングなどを行っているところもあります。
仮に、引越しに伴って不用品の処分を考えているなら、引越しも一緒に頼める業者に依頼すればより便利でお得に利用できます。
このように、優良業者を見極めるだけでなく、自分に合った業者選びを行うためにも少なくとも3社以上で相見積もりをしましょう。
不用品回収の費用相場を解説!ぼったくり被害を未然に防ごう
不用品回収の被害報告では、法外な高額請求をされても、その時には気付かずに支払ってしまったという被害者も多くいます。
後から気付いて払い戻しを求めようにも、業者が逃げてしまった後では返金される可能性は低いです。
そうならないためにも不用品回収の料金体系と費用相場を把握しておきましょう。
不用品回収の料金体系は大きく2つに分けられる
不用品回収では大まかに「単品価格」と「トラック積み放題プラン」という2種類の料金体系があります。
●単品価格
単品価格はその名の通り、不用品の品目1点ごとに料金が決められています。
かかる費用は「単品回収料金の合計」です。
ここに、運搬料金やオプション料金(人件費、家電リサイクル費用など)が状況に応じてかかります。
●トラック積み放題プラン
トラック積み放題プランは、トラックのサイズごとに定額料金が決まっていて、既定の積載量内であれば一括回収してもらえます。
かかる費用はトラックのサイズに応じた「定額料金」で、そこに運搬料金やオプション料金などが適宜プラスされます。
不用品回収の費用相場
不用品の品目や状態、重量、大きさ、回収場所の状況(狭所や高層階からの搬出、解体作業の有無など)によって変動します。
以下に不用品回収の費用相場をご紹介しますので、不用品回収業者が提示した金額とかけ離れていないか確認してください。
料金体系 | 費用相場 |
単品価格 (品目・重量・大きさなどによって変動) | 大型家具/家電:2,000~20,000円 小型・中型家具/家電:500~7,000円 |
トラック積み放題プラン (トラックの積載量ごとに変動) | 軽トラック:10,000円~50,000円 1.5tトラック:25,000円~100,000円 2tトラック:40,000円~200,000円 |
悪徳業者に依頼したらどうなる?被害事例と困った時の対処法
悪徳業者による被害は毎年2,000件以上も報告されています。
この章では、実際にあった被害事例をご紹介するとともに、被害に遭いそう、あるいは遭ってしまった時の対処法をお伝えします。
*全国の消費生活センター等と国民生活センターに寄せられた消費生活相談件数(2024年8月17日までの集計件数)を表示しています
*この情報は随時更新されるため、別の日に消費生活相談データベースを検索しても同じデータを再現することはできません
*引用元:国民生活センター消費生活相談データベースより 「廃品回収サービス」(2024年8月17日更新情報)
実際に報告された悪徳業者による被害事例を紹介
国民生活センターに寄せられた相談内容を一部抜粋してご紹介します。
インターネット広告を見て不用品回収を依頼した。高額でキャンセルを申し出たらキャンセル料をはらうように言われ納得できない。
国民生活センター消費生活相談データベースより 「廃品回収サービス」(2024年8月17日更新情報)
不用品回収と引越しを業者に依頼した。勝手に数千万円相当のレアものグッズを持ち去り弁護士に委任中だ。業者の情報が欲しい。
国民生活センター消費生活相談データベースより 「廃品回収サービス」(2024年8月17日更新情報)
ネットで知った不用品回収業者にトラック1台分の回収を依頼した。積載高が荷台の縁を超えていたため、追加料金を請求された。
国民生活センター消費生活相談データベースより 「廃品回収サービス」(2024年8月17日更新情報)
母が近所を回っていた業者に廃品回収を依頼し前払いで40万円支払ったが全部回収されず業者が半額返金するというが返金されない。
国民生活センター消費生活相談データベースより 「廃品回収サービス」(2024年8月17日更新情報)
不用品を回収してもらおうとインターネットで見つけた業者に見積もりを依頼したら説明なく高額な内金を請求された。納得いかない。
国民生活センター消費生活相談データベースより 「廃品回収サービス」(2024年8月17日更新情報)
父が無料と謳う廃品回収業者にスピーカーとテーブルの回収を依頼したら高額な代金を請求され支払ってしまった。返金してほしい。
国民生活センター消費生活相談データベースより 「廃品回収サービス」(2024年8月17日更新情報)
困ったときには消費生活センターや警察に相談しよう
●トラブル時や不安な時は最寄りの消費生活センターに相談
不審に思ったときや、実際に被害に遭った場合は、すぐに最寄りの消費生活センターへ相談しましょう。
●脅迫、居座りなどをされた場合は警察へ通報
威圧的な態度で支払いを迫られる、契約するまで居座られるなど、脅迫・恐喝・強要があった場合はすぐに警察(110番)へ通報しましょう。
被害の証拠を残すために、ボイスレコーダーや携帯電話の音声レコーダー機能を使用して録音しておくのがおすすめです。
まとめ
筆者が住んでいる地域でも時折、無料での不用品回収を謳うトラックが巡回してくることがあります。
インターネットでの検索などが不得意な高齢者が被害に遭いやすいようで、母の知り合いも高額請求をされたと聞きました。
もちろん不用品回収業者の大半は真っ当に業務を行っている優良業者です。
自治体では収集の対象外である品目を処分したい時や、急いでいる時などは本当に重宝します。
大切なのは、業者を安易に選ぶのではなく、優良業者の特徴7つと悪徳業者の特徴5つを確認して厳選することです。
自分に合った優良業者選びに、当コラムをお役立ていただければ幸いです。